Perth Vol4~波乗りtomato
バスは東に向けてひたすら走ります・・・・
緑色は小麦
黄色はなんと菜の花畑です
これが地平線の先まで
延々と続きます
あ~、なんて国なんでしょ・・・・
人の手が加えられていないところは
ただの赤茶けた砂漠です
水を引くために
畑を作るために
どれだけの労苦があったのか
想像もつきません・・・・
パースのバスはメルセデス製が多いようです
このいかついグリルガード
なんのためかわかりますか
夜道などでカンガルーを轢いた時に
ボディをダメージから守るためのです
カンガルーにはかわいそうな話なのですが
衝突を回避できない場合は
逆にスピードを上げて跳ね飛ばさないと
車が大破することもあるそうです・・・・
開拓時代の名残のような風車が
今もあちらこちらに残ります・・・・
そして
私たちは今日の最終目的地に到着したのですが
次の瞬間
何とも大きな波が押し寄せてきたのです!
この大波に
女性は果敢にも波乗りに挑戦していました・・・・
冗談はさて置きまして
私どもは
パースから350㎞東の内陸部にある
その名も”ウェーブロック”と呼ばれる場所に来ています
高さ15mの大波のような岩が
100mに渡って続いています
一枚岩のほんの一部がこのような形になっているのですが
一枚岩全体の面積は
あのエアーズロックよりも広いそうです
(残念ながら地表上の高さが劣っています)
気の遠くなるような年月の間に
雨風などの侵食を受けて
このような形になったようですが
詳しいことはよく分かっていません
実はこの岩も
撮られた一枚の写真から
数十年前に一躍有名になったばかりということで
それまでは観光客など
めったに訪れることがない場所だったようです
改めて、オーストラリアという国の凄さがわかります・・・・
ところで
ウェーブロックに入っている黒い筋なんですが
実はこれは自然にできたものではないとのことです
どうもアボリジニがこの岩の上で焚き火を繰り返し
そのときの炭が雨によって流されて
このような筋になったと言われています
ここまではっきりとしている筋ですから
おそらく何千年もかかって
できたものなんでしょうね・・・・
私もちょこっとだけ波乗りに挑戦しました
波乗りtomato・・・・
ウェーブロックの上から
あたりを見回しました
行ったことはありませんが
まるでアフリカにでもいるような光景です
夕日や朝日の頃がとてもいいそうですが
それも十分うなずけます・・・・
ウェーブロックから少し離れたところで
アボリジニの壁画を見ました
ガイドから、これは何に見えるかと尋ねられたとき
私ども大人は頭を捻った上で色々なことを言いましたが
みんなはずれ
すると
じっと黙って見つめていた娘がいきなり
「左が魚、右が月」
と、ぼそっと答えました
それが正解だそうです
いやはや
子供の純真なものの見方に
改めて敬服いたします・・・・
ただの岩を見に
往復700㎞をひたすら走りました
そう言ってしまえば身も蓋もありませんが
圧倒的なスケールを感じるには
十分すぎるほどの一日でした
”北”の空を回った太陽は
ゆっくりと西の空に消えていきます
もうすぐ南十字星が姿を現します・・・・
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コメント
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>気の遠くなるような年月の間に・・・
ウェーブロックといい
車窓からの景色といい
何も文句ありません。
気が遠くなります。
来世はカンガルーでもいいから
うまれかわって
オーストラリアに住んでみたいです。
それにしてもお嬢さんの眼は鋭いですね。
月はわかりましたが魚とは想像できませんでした。
tomatoさん
オーストラリア専属のカメラマンで転職決まり。
投稿: tarutaru | 2008年8月21日 (木) 21:39
♪tarutaruさん、こんばんは~
いえいえtarutaruさんの行雲流水如も素敵です・・・・
カンガルーになって住む、というのも
とってもいいかもしれません。
おまけに再就職先までご紹介を賜り、光栄です。
今回の写真はバスの中からが多かったので
ちょっと心配でしたが、
結構撮れていたので安心しました・・・・
正直、私も娘の直感にびっくりしました。
私なんぞ、ペリカンだと思いました・・・・
投稿: tarutaruさんへ | 2008年8月21日 (木) 22:57
やがてロマンチックな夜がこの広い大地にもやってきますね☆
サザン、サザン・・・ 待ってたサザン~・・・笑
うわ~ぉ 息を飲むビッグウェーブです。
長い時間を今も生きている波。
迫り来る波、ウェーブロック。
ここに立ったら私、何だか気を失ってしまいそうですが。
(って、そんなヤワじゃなかった?)
土の匂い、赤茶けた土が何だか懐かしいです。
どこまでも続く大地、果てしなく巡る時間・・・
オーストラリアってつかめない大きさが魅力ですね。
投稿: naoko | 2008年8月22日 (金) 00:16
♪naokoさん、お早うございます
サザンクロスを見たのは実はこの日の夜、
バスの中からガイドに示されて
見ることができただけで
後の夜はいずれも市の中心街にいたため
街の灯りで思うように見れず仕舞い、
撮れず仕舞いでした・・・・
これは、やはり訪れていただかないと
その感動が伝えられません。
スケールとともに
何故このような形ができあがったのか
未だに信じられないくらいです・・・・
投稿: naokoさんへ | 2008年8月22日 (金) 07:35
☆☆☆☆★☆☆☆☆★
☆☆☆☆★☆☆☆☆★
一枚目と二枚目の写真を拝見した瞬間、
『外国みたい!』と子供のような反応をしてしまい、
『あっ!!外国だった』と瞬間的に思ったナチョパパです。
いやそれにしても凄い光景ですね。
きっとこれを間近で見たら、悠久の時に吸い込まれそうな
感覚に陥るかも知れません。
もちろんオーストラリアも日本も、同じ時を経て現在に
至っているのですが、『悠久の時』を感じる光景って
東京にいるとなかなか見つけられないですものね。
この石の波…歳がいも無く走って登り駆けるような事が
してみたいですぅ~ヾ(*°▽°)ノアハハ
投稿: ナチョパパ | 2008年8月22日 (金) 09:50
tomatoさん、こんばんは。
お題を見たとき、サーフィンされたのかと思っていました。
で、お写真見て、すごいっっ・・・・
ほんとに波みたいに見えますね~~。
まさに波乗りなんだなあ・・・つて思いました。
魚とお月様、私も分かりましたよ~。
ん~、ということは若いってこと!(ヨロコビ~~←恥)
壮大な壮大な景色にただただ「はあ~すごい」・・・を
連発する私なのでした。
投稿: こころ | 2008年8月22日 (金) 18:24
追記です!
すみません、名前書くの忘れました。
35億年の「ナナシ」は私です。ごめんなさーい。
さっき書けばよかったです。
カンドーのあまり書き忘れたみたいです。
スミマセンでした。
投稿: こころ | 2008年8月22日 (金) 18:25
自然の造詣は素晴らしいですね。
時間を掛けてゆっくり、ゆっくり出来上がった素晴らしい景観ですね。
往復700kmは川崎と福島ぐらいかな。
投稿: あだっちゃん | 2008年8月22日 (金) 20:38
♪ナチョパパさん、こんばんは~
北海道あたりでなら見れそうかもしれませんが、
実際には行けども行けども同じ光景、
というのはオーストラリアならではでしょう。
いや、正直唖然、という感じですね。
面白いのは、ここ西オーストリア州は
土地が痩せているので、
日本みたいな大木が育ちづらいようです。
日本は土地が狭い分、上へ上へ伸びたようですね。
横に横に造形が広がっていくオーストラリアとは
大分違うようです・・・・
私も年甲斐もなく、
波の上で寝転んで遊びました・・・・
投稿: ナチョパパさんへ | 2008年8月22日 (金) 22:33
♪こころさん、こんばんは~
はいはい、たぶんこころさんだろうと思ってました(笑)
これ、30数年前に初めて写真に撮った方、
びっくりしたでしょうね。
でも地元の方が全然気にも留めず100年以上もいたのが、
もっと凄いですね・・・・
お~、魚と月が判りましたか。
純真なおこころ、いつまでも大切に・・・・
飛行機がおきらいでなければお薦めするのですがねえ。
投稿: こころさんへ | 2008年8月22日 (金) 22:38
♪あだっちゃん、こんばんは~
素晴らしい造形美です。
アボリジニの焚き火の跡、というのも面白いですね。
東京~仙台が300㎞強ですから、
往復してもまだまだ先ということになります。
バスはゆったり目でしたから楽でした・・・・
投稿: あだっちゃんへ | 2008年8月22日 (金) 22:41
こんばんは。
構造地質学的に見ても面白いですねぇ。
ご存知だと思いますけど、日本の三波川帯と
領家帯ってのも面白いと常々感じていて。
修験道というかお遍路様の四国は(オースト
ラリアに形が似ているけど)この見事な
標本だったりするんですね。
今に残る修験道の火渡りの原型は、熱をかけて
変性させることで、その場の岩石の組成を
知るため技法って(珍)説もあるんす。
アボリジニの焚き火跡を拝見して、変てこな
こと思い出しました。
にしても、日本って土地は世界のさまざまな
土地の相似象だなって感じます。。。
ではでは!
投稿: えいねん | 2008年8月23日 (土) 01:07
♪えいねんさん、こんにちは~
地質帯の話はあまり知らないのですが
世界の縮小版は結構日本にありますね。
作並温泉に行く途中の一枚岩なんかは
意外と立派なもんだと思ってます・・・・
投稿: えいねんさんへ | 2008年8月23日 (土) 15:17